11月３日（月）【モスラ対ゴジラ】(LD)
　11月３日はゴジラの誕生日（1954年に第一作が公開された日）ということで、今年はこれを見返してみました。高度成長時代の明るく楽しい東宝映画、登場人物、みんなやけに元気です。ゴジラが出現するのは干拓地、今では環境破壊で大問題だけど、この頃は成長の証だったんですねえ。漂着したモスラの卵で大もうけしようとする興行師に漁民、ある意味ではみんな正直者で、ほのぼの。

11月７日（金）【私は「うつ依存症」の女】
　ひねった邦題から予想されるような映画ではなくて（原題は『PROZAC NATION』、プロザックというのはうつ病の薬）、ねじれた家族との関係からうつ病になった女性の苦悩をストレートに描いた映画でした。主役のクリスティーナ・リッチが鬼気迫る熱演。ちょっと痩せましたが、相変わらず童顔の幼児体型に大きなおっぱいでフリーキーな魅力。やはり変な役が似合う人。ヌード＆水着のサービスあり。精神科の女医さんが美人。

11月９日（日）【キル・ビル Vol.1】
　結婚式に夫とお腹の子どもを殺された元暗殺者の女が、四年間の昏睡から目覚め、日本刀振りかざして一人で組織に凄絶な復讐を始める。タランティーノ監督が愛する（ホントに心の底から愛しているのね）60〜70年代の香港カンフー映画や日本のやくざ映画、時代劇、マカロニ・ウェスタンのカッコイイところをそのまんま大量に詰め込み、ものすごい辣腕でリミックスしたハイパー・メタ映画。最初から終わりまで濃密なタランティーノ宇宙が炸裂し続けて、もう何も言うことはありません。Vol.1は、日本が主要な舞台なんだけど、飛行機の座席には日本刀ホルダーが付いてるし、千葉真一扮する服部半蔵は沖縄で寿司屋やってるし、ヤクザとの戦いは日本刀での斬り合い、制服女子高生暗殺者（栗山千明）は鎖釜ならぬ鎖鉄球を振りまわし、ユマ・サーマンもルーシー・リューも決め台詞はすべて日本語。決闘シーンでは梶芽衣子の「演歌」が流れ、さらにエンド・クレジットの最後に流れるは「怨み節」。思わず涙が出てきましたね。クライマックスの怪しげな日本風料亭青葉屋での、八十八人のヤクザ相手の決戦は、手足が吹き飛び、ものすごい量の血飛沫が飛び散る、超残酷血みどろスプラッタ大活劇。最高の大傑作！

11月13日（木）【女囚701号 さそり】(DVD)
　このときのために（笑）買っておいたDVDで、久々に再見。サイケでアヴァンギャルドな映像と徹底した国家権力への怒りと憎しみは、今見ても衝撃的。もちろん梶芽衣子のほとんど無言で大迫力の熱演も。『キル・ビル』を観た人は必見の傑作。

11月17日（月）【ベオウルフ】(DVD)
　何となく見返してみました。結構安い作りで安易な話なんだけど、純粋ヒロイック・ファンタシー映画というのは、実はあまり作られていないので、私にとっては貴重な作品。『指輪物語』のような大作もいいけど、このくらいの小さくまとまった娯楽作も見たいなあ。あ、『指輪物語』は私としてはヒロイック・ファンタシーではないと思いますが。

11月20日（木）【血の祝祭日】(DVD)
　これも何となく再見。1963年の世界初のスプラッタ映画。DVDは画質良好で、監督のH.G.ルイスとプロデューサーの音声解説付き。何度見てもこれ以上ないくらいの安っぽさと直截的描写だけど、おもしろいなあ。装飾を一切剥ぎ取った裸のホラー映画がここにあるって気がする。監督自ら手がけた奇怪な音楽が効果的。なお、何と本作を四十年ぶりにH.G.ルイス自らがリメイク！！ルイスって何歳なんだ？？日本では来年DVDで発売だけど、果たしていかなることに？？？

11月28日（金）【ゴア・ゴア・ガールズ】(DVD)
　これも再見、四度目（笑）。『2000人の狂人』と並ぶルイスの傑作だという気がしてきました。1972年という時代を反映したお洒落？なスプラッタ映画の名作（そんな映画他にないけど）。血みどろグチャグチャのストリッパー連続殺人に脳天気な素人ストリップ大会、気障な探偵におつむの弱いキュートな女性記者。とっても楽しい映画。

11月29日（土）【キル・ビル Vol.1】
　当然、再見。映画のおもしろさは噴き出る血の量に比例する。

11月29日（土）【マトリックス・レヴォリューションズ】
　虫というか蛸というか、そういう機械軍団が無数に押し寄せてくる決戦シーンは、燃えるものがありましたね（笑）。ドリル・ミサイルはヤマトみたいだし、人間側の兵器はモビル・スーツみたいだし、機械の都市は、白色彗星帝国みたいだし、最後はエヴェンゲリオンみたいだし、監督は日本アニメ・オタクですね。80〜90年代の日本製SFアニメの実写（大部分CGのアニメだけど）による完璧な映像化。一輪車で弾運びってのもおかしかったな。お話しの方は？？？ですが。機械と手を結んでエージェント・スミスを倒しても、マトリックスの支配は終わらないわけで、これのどこが革命なのかなあ。一作目ははるか遠くになりにけり。同じ日に『キル・ビル』の二回目も見たので、オタク映画二本立てみたいで、楽しかったけどさ。

11月30日（日）【フロム・ダスク・ティル・ドーン】(DVD)
　頭がタランティーノになっていたので、ずっと悩んでいた（笑）四枚組BOXを買ってしまいました。ああ。監督はロバート・ロドリゲスで、タランティーノはイカレタ銀行ギャング。人質の少女相手に妄想抱いたり、撃たれて穴の開いた掌をじっと見たり、地でいってます（笑）。後半の吸血鬼酒場に出てくる地獄のサンタニコというセクシーな女吸血鬼が印象深かったんだけど、再見すると以外と出番が少なくて残念。ともあれ、パワフルで楽しい映画。